近年、注目のビタミンD!適度な日光浴で体内合成を!
というのも、紫外線を浴びることで体内でビタミンDが合成され、骨粗しょう症の防止などに繋がるからです。
ビタミンDは、他のビタミンやミネラル、ホルモンと共に骨の形成を促進します。欠乏すると、骨は薄くもろくなり、壊れやすくなります。
乳幼児の時にビタミンDを補給すると、その後、骨のミネラル密度が増加することも報告されており、米国では、くる病対策の一環として、ミルク製品にビタミンD添加を認可しています。
ビタミンDによる骨折率の低下については、フランスで3,270人の高齢女性にカルシウムに加えビタミンD800IUを毎日与えたところ、2年間で腰骨の骨折が43%減少したという報告もあります。
また、腰骨骨折で入院している骨粗しょう症患者の50%がD不足であることも分かっています。そのため、1日に800IU補給すると、高齢者の骨粗しょう症による骨折は減少するといいます。
最近の研究では、ビタミンDが欠乏すると認知症リスクが高まる可能性があることも報告されています(American Academy of Neurology誌2014.8月号)。
University of Exeter Medical School、Florida International University、Columbia Universityなどの研究者チームが、65歳以上の被験者1658人の血中ビタミンD濃度を測定。約5.6年の追跡調査後、被験者の171人が認知症を、102人がアルツハイマー病を発症した。
分析の結果、血中ビタミンD濃度が低い群は正常濃度群に比べ、認知症の発症リスクが53%増加していることが分かったといいます。
ビタミンDは脂溶性ビタミンで、とくにタラやサバ、イワシ、ウナギなど油分の多い魚に多く含まれています。北欧などの太陽の照射時間が短い地域ではサプリメントでのビタミンDの摂取も薦められています。
加えて、骨の健康維持に有用なのが、納豆に多く含まれるビタミンK2です。ビタミンK2は骨にカルシウムが結合する際、カルシウムに対して接着剤のような役割をするオステオカルシン(たんぱく質)が必要ですが、このたんぱく質を作るためにビタミンK2が必須です。実際に、骨粗しょう症の人は、ビタミンK2が少ないことも判っています。